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人吉・球磨の旅
〜かくれ念仏の里を行く〜

 今年8月阿蘇を訪れたとき、お宿でふと手にしたフリー情報誌『みちくさ 8月号』。その表紙に
 掲載された神社を見て、釘付けになってしまいました。藁葺き屋根の重厚で趣のある佇まい。
 「国宝、青井阿蘇神社か・・・」 以来ひどく心引かれ、いつか訪れてみたいと思っていたのです
 が・・・ 思い余って、時待たずして行っちゃいました。(爆) 青井阿蘇神社の他、球磨地方に
 点在する観音堂・相良三十三観音も巡る、日本の原風景と心に触れる旅です。
                                                   (2008年11月22日〜23日)
     
< Let’s ドライブ!*1日目* >
1.出発 (a.m 7:30 久留米IC出発)
  「三十三観音全て周るのは無理としても、できるだけ多くの
 観音堂を巡りたい。他にも気になるスポットがあるし・・・」という
 わけで、早朝7時に出発。久留米ICから九州道に入り、人吉IC
 まで走ります。
 
   
とみし 「久留米IC〜人吉IC間って2時間で行けるんだ。意外と近いな。」
   
かねし「初めて鹿児島行ったときは、人吉までえらく遠く感じたけどね。
         まぁ、八代−人吉間のトンネルが対面通行(片側一車線)だっ
         たってのもあるけど。」
   
とみし 「でもやっぱ、出雲に3回行った経験が強いよな。」
   
かねし「確かに!特に今年の大山は遠かったー!アレに比べたら鹿児
         島だって近くに感じる。。。」
 
                      
休憩に寄った山江SA。紅葉がきれい♪
2.願成寺・清水観音 (a.m 9:35着〜a.m 9:50出発)
  青井阿蘇神社は翌朝参拝することにして、この日は相良三十三観音をはじめ球磨エリアに点在する霊場を
 巡ることにしました。人吉ICで高速道を降りたら(AM 9:25)、市街地方面に。まずは旧相良家の菩提寺・願成
 寺
境内にある三十三観音1番霊場「清水観音」にお参りします。
  「清水観音」は京都清水寺から勧請されたもので、清水寺にお参りするのと同じ功徳があるそうです。様々な
 願いを叶えてくれる観音様ですが、特に妊婦さんやお乳の出を願うお母さんに信仰が篤いとか。側に保育園が
 あるのもなんとなく納得。
  さてその観音堂ですが、扉がきっちり閉じられていました(写真右下)。後で知ったのですが、御開帳は春と秋
 のお彼岸に限られているとのこと。(次回はお彼岸に来よう!) それでも格子の隙間に目を凝らすと、薄暗闇の
 中観音さまのお姿がありました。ありがたさに手を合わせ、頭を垂れます。
  せっかくなので、願成寺本堂にもお参りしました。お祀りするのは阿弥陀如来さま。お堂に上がっての礼拝は
 心が落ち着きます。

<願成寺本堂>

<相良三十三観音1番札所>

    本尊の阿弥陀如来坐像は国指定重要文化財。桧材の寄木
    造りで平安後期の作とか。国宝殿にあり残念ながら拝観は
    できず。。。
    お参りしていると保育園から元気な声が。子ども達の成
    長を見守っておられるようで気持ちがふんわりしました。
    右の木箱の中には朱印帳用のスタンプがあります。
3.人吉駅 (a.m 9:55着〜a.m 10:10出発)
  小京都と呼ばれ、良質の温泉でも知られる人吉ですが、ガ
 イドブック等での扱いは小さく、意外にもその情報は少ない・・・
 「こうなったら現地調達だ!」と、向かった先はJR人吉駅。駅
 構内の観光案内所にはたくさんのパンフレットが揃っていて、
 とっても便利。温泉やグルメの街歩きマップはもちろん、「かく
 れ念仏の里」といわれるだけあって相良三十三観音の他色々
 な霊場の案内パンフまであります。
  いくつかGetし外に出ると、駅前のモニュメントに人だかりが。
 「何かな?」と思っていると、太鼓の音が流れ出し中から人形
 が現れました。(画像左) そう、これはからくり時計。温泉に浸
 かり球磨焼酎で一杯やるお殿様の表情はご満悦そのもので、
 思わず笑ってしまいました。さてこのからくり時計、作動するの
 は1日6回だとか。思いがけず見られてラッキーでした。
4.道の駅錦 (a.m 10:30着〜a.m 10:40出発)
  入手した新情報を元にドライブルートを練り直してから、車を
 湯前方面に走らせます。
  国道219号線をしばらく行ったところで道の駅錦を発見しま
 した。未踏の道の駅はできるだけ踏破しておきたいと、迷わず
 寄り道。(笑)
  物産館の中には新鮮なお野菜やおいしそうな手作りパンが
 並んでいました。ここでとみしの嗅覚がピクリ!と反応。「この
 川魚の佃煮。絶対うまいって!」 とみしの強いプッシュでお買
 い上げ。果たしてそのお味は・・・ 川魚特有の臭みがなく、身
 はふっくら柔らか、甘さも丁度いい。めちゃウマです♪ 道の駅
 錦の川魚(おそらくハヤと思われる)の佃煮は1パック300円。
 酒の肴にうってつけです。(笑)
5.谷水薬師 (a.m 10:50着〜a.m 11:25出発)
  国道から県道43号線に入り谷水薬師へ。以前TV「探検!九州」で見て以来、こちらも1度訪れてみたいと
 思っていたのです。
  県道の案内標識から脇道に。のどかな田園風景を過ぎ、山中に入ったところに駐車場がありました。車を
 止め、売店でお線香とろうそくを買ってから(セットで50円)本堂へと進みます。木々が鬱蒼と茂る参道は霧が
 立ち込め、霊験な雰囲気が漂っていました。(画像左下)
  やがて川を渡り山門に。こちらの仁王像、ちょっと変わっていまして。体のいたるところに紙つぶがくっ付いて
 います。(画像右下) これは『紙つぶて仁王』といって、噛んで作った紙つぶを仁王さまに向かって投げ、自分
 の病んだ箇所にうまくくっつくと病が治るといわれているのです。胃腸の弱いかねしもトライしましたが、これが
 なかなか難しい。。。かねし「当たっても、くっつくとこまでいかないんだよね〜。(汗)」)

<谷水薬師の参道>

<紙つぶて仁王>

    谷水川に沿って伸びる参道。霧の効果で雰囲気満点
    です。歩いているうちに粛々とした気持ちになりました。
    参道入口には史跡・上村氏墓地があります。
    たくさんの人に紙つぶを投げつけられて、仁王さまもこの
    通り。ちなみにくっついた紙つぶは定期的に取り除くので
    大丈夫とのこと。


 

  山門から石段を登ると木立の中、本堂が静かに佇んでいま
 した。小さいながら柱や梁には美しい彫りが施されており、趣
 が感じられます。
  日本7大薬師の1つに数えられる谷水薬師は、その創建が
 奈良時代とも、平安時代とも、はたまた室町時代ともいわれて
 います。(室町説が有力らしい) ご本尊は行基作と伝えられる
 秘仏・黄金の如来像。(御開帳は年4回の大祭のみ) かなりの
 歴史を持つ薬師堂ですが室町時代には兵火で、明治には火災
 でと2度も焼失。その都度村人たっての願いで再建されてきた
 そうで、信仰の篤さが伺えます。
   堂内に入ると、正面に薬師如来立像が祀られていました。
 ろうそくを灯し(※)お線香を焚いて手を合わせると、心の内に
 平穏が広がりました。     ※お参りの後は防火のため消灯します。

 

 

   
      石灯篭の上の落ち葉。誰かが拾って置いたのかな?
 
           
仁王門の紅葉。付近の木々がかなり落葉していた中、 
           貴重なショットとなりました。天を突くようにそそり立つ杉
           の木群も圧巻です。

 
 
6.レストラン徳丸 (a.m 11:40着〜p.m 12:20出発)
  谷水薬師から県道43号線に戻り、くま川鉄道湯前駅へ。駅前にあるレストラン徳丸が地元の人気店と聞き、
 お昼はこちらでいただこうと決めていました。
  豊富なメニューの中から2人とも1番人気というちゃんぽん(¥660)をチョイス。とんこつベースのスープに
 たっぷりの麺、その上に魚介がゴロゴロ入った具がどっさり乗っています。それは一瞬「大盛りを頼んだっけ?」
 と思うほどのボリューム感。レストラン徳丸ではちゃんぽんに限らず、どれも盛りが良いらしい。
  おいしくて、リーズナブルで、お腹が一杯になれるレストラン徳丸。次から次にとお客さんが入ってくるのも
 なるほどなと思いました。

<レストラン徳丸の外観>

<1番人気のちゃんぽん>

    レトロな雰囲気のレストラン徳丸。店内はテーブル席と
    座敷席があります。
    実際お店に訪れるほとんどの人が注文してました。食べ
    きれない人には小サイズも。
7.湯楽里 (p.m 12:25着〜p.m 1:40出発)
  昼食後、「”湯前”というぐらいだから、どこかに温泉があるの
 ではないかい?」と観光パンフを探し、見つけたのはゆのまえ
 温泉湯楽里
。市房山のふもとにある温泉宿泊施設で、日帰り
 入浴もできます。
  お風呂は広い内湯と岩の露天風呂、お湯は無色透明のナト
 リウム−塩化物・炭酸水素塩泉。循環なのかちょっと塩素臭
 がしましたが、湯船で手足を伸ばすとドライブの疲れもほぐれ
 ました。シャンプーや洗顔フォームなどアメニティグッズがとに
 かく豊富で、色々試せたのが楽しかったです。(笑)
  【お風呂データ】
    ・入浴料:大人400円
    ・お風呂施設:内湯、露天男女各1。サウナ、家族風呂有り
    ・その他施設:宿泊、レストラン、売店等
8.生善院(猫寺)・生善院観音 (p.m 1:55着〜p.m 2:10出発)
  さっぱりしたところでドライブ再開。国道219号線から県道33号線に入り(入り口を間違えてちょっと迷ちゃった/汗)
 球磨郡水上村にある三十三観音24番霊場「生善院(しょうぜんいん)観音」を訪ねます。
  見事な大イチョウのある駐車場に車を止め境内に進むと、お堂の側に1人のご婦人がいらっしゃいました。
 「参拝の方かな?」と思っていると、「見学の方ですか?」声を掛けられました。どうやらお寺の方だったようで、
 「観音堂のご開帳はお彼岸の時だけなので、今日は中を見ることができないんですよ。」そう申し訳なさそうに
 おっしゃって、観音堂のパンフレットをくださいました。ありがたや。。。
  そのパンフレットによると、生善院が創建されたのは寛永2年(1625年)とのこと。そのいきさつがちょっと
 変わってまして・・・
  「謀反の疑いで非業の死を遂げた普門寺の住職・盛誉。その母玖月善女は人吉藩主・相良氏を恨み、
 愛猫の玉垂と共に入水する。その後この猫が夜な夜な相良家に化けて出るようになり、20代当主・相良
 長毎はこれらの霊を鎮めるため生善院を建立した。」
  ― のだとか。それ故にこのお寺は「猫寺」と呼ばれるのですが、茅葺屋根に漆黒の壁板が美しい観音堂を
 見ていると、背景に恐ろしい「化け猫騒動」があったなんて少しも感じられません。
  堂内に納められるのは玖月善女の影像である千手観音立像。その千の手で願いをすくい取ってくださると
 いう観音さまのお姿を思いながら静かに手を合わせました。

<生善院観音堂>

<観音堂の左扉に刻まれた龍>

    方三間、萱葺きの寄せ棟造り。黒漆の壁に極彩色の彫
    刻が施された美しい建物です。国指定重要文化財。
    観音堂の左右の扉にはそれぞれ龍と虎の姿が彫られて
    います。素晴らしい細工に見とれてしまいました。

 

 

<生善院入口>

<こま猫?>

    正式には「千光山生善院」。真言宗のお寺で、水上村
    岩野の集落にあります。
    生善院の山門に鎮座するのは狛犬ならぬ狛猫。左右の
    猫さん、ポーズは同じだけど表情はちょっと違います。
9.青蓮寺阿弥陀堂 (p.m 2:15着〜p.m 2:25出発)
  四方を山に囲まれた特異な地形が、豊かな仏教文化を育ん
 だのでしょうか。人吉・球磨には国指定重要文化財が多く存在
 します。次に向かったのもその1つ、青蓮寺阿弥陀堂(しょうれ
 んじあみだどう)
です。
  青蓮寺阿弥陀堂は永仁3年(1295年)、上相良氏3代・相良
 頼宗が初代・相良頼景の菩提供養のために建立したものだそ
 うで、4面茅葺、広さ9.09u、軒高約4.48m、軒から棟まで
 の高さは約7.58mと重厚感溢れる佇まいです。
  中には阿弥陀如来像と両脇侍の三尊(ともに重要文化財)が
 祀られているそうなのですが、こちらも拝観日が決まっている
 のかな? 残念ながら拝見することはできませんでした。という
 わけで、ここは生善院と同様阿弥陀さまのお姿を思って合掌。
  1994年から3年かけて創建当時の姿に復元された青蓮寺阿弥陀堂。
10.十島菅原神社 (p.m 3:15着〜p.m 3:30出発)
  県道33号線を人吉方面へ。このままお宿入りする予定でしたが時間に余裕があるので、最後にもう1ヶ所、
 国重要文化財に指定される社寺を巡ることにしました。
  訪れたのは相良村(といっても人吉に程近い)に鎮座する十島菅原(としますがわら)神社。菅原道真をお祀
 りする神社で、「あなたの願い十島(とおしま)す=通します」ということで特に受験生からの信仰が篤いとか。
  社殿はこじんまりとしながら茅葺の趣きのある佇まいで、拝殿に鍵屋状の饌室があるのが印象的です。「十
 島」の名の由来である「10の島が点在する池」は拝殿裏手に。最も大きな島に本殿が建ち、その周りを大小
 様々な島が取り囲んでいます。それは1つの世界を描いているような、不思議な光景・・・ 思わず池越しに手
 を合わせてしまいました。
  十島菅原神社から少し離れたところには、三十三観音17番霊場「十島観音」が。もちろんこちらにも参拝。
 観音堂の前に立派な東屋があるのを見て、「お彼岸のときにはたくさんの人が参拝に来られるのだろうなぁ。」
 と思いました。

<拝殿>

<本殿>

    江戸時代中期の建立といわれる。正面右手(東側)が
    饌室。ちょうど秋祭りの準備中だったようで、拝殿奥では
    地元の方の会合があってました。
    天正17年(1589年)建立の本殿は三間社流造。島の
    上に建つうえ覆屋に囲まれているので、カメラに収める
    のはちょっと難しい・・・
11.本日のお宿・ビジネス龍巳旅館 (p.m 3:45着)
  本日のお宿は人吉市街地にある「ビジネス龍巳旅館」。レトロ感漂う外観に少々不安を覚えながらドアを開け
 ると、「おや、フロントがない・・・?」 『ご用の方は―』と書かれたインターフォンを恐る恐る押して待つこと数十
 秒、やさしそうなおじさんが2階から下りて来ました。どうやらこの方がご主人のようで、予定時刻より早かった
 もののお部屋に案内してくれました。料金は前払い制。バス・トイレ・洗面共同、設備も至ってシンプルですが、
 2人で1室(和室6畳)5,800円は安い!
  荷物を解き一休みしたら、夕食も兼ねて街を散策。細い路地の向こうにある観音堂、球磨川に落ちる夕日、
 灯りが点き始めた公衆温泉・・・ なんとなく懐かしい風景に旅情がかきたてられます。飲食店がひしめく紺屋町
 通りを散々歩き周り、夕食は「京樽」に決定。おいしいお魚が食べられる炉端焼きのお店と聞いていたのですが
 これが噂通り! カウンターの前には新鮮な魚介がずらりと並んでいて、注文すると目の前で丁寧に焼いてくれ
 ます。お刺身に揚げ物等サイドメニューも充実していて、お酒もクイクイ進んでしまいました。(笑) おいしい料理
 においしい球磨焼酎、こうして人吉の楽しい夜は更けていったのでした♪

 
◆◇◆ 街ぶらり ◆◇◆

<三十三観音10番霊場 瀬原観音入口>

<新温泉>

    人吉中心街にある観音堂。ビルの間を抜けると立派な
    お堂が。こちらは通年開放なのでゆっくり拝観できます。
    球磨川と人吉城の借景も美しい、隠れスポットです♪
    人吉にはこのような町湯があちこちにあります。泉質
    は様々なのではしご湯したら楽しそう・・・♪ 低料金
    (200〜400円)で利用できるのもうれしいですー。

 

 


*球磨川の夕日*

 
< 1日目おさらい >
 
 今回のドライブルートはこちら。↓
※かねしお手製簡略Map。お出かけの際はちゃんとした地図でご確認下さい。
 
 ・旧相良家の菩提寺・願成寺は道々に案内標識があります。付近の道路は国道のわりに道幅が狭いの走行注意です。
 
 ・『球磨の六調子』にのって人形がくるくる踊るJR人吉駅前のからくり時計。作動時間は3月〜10月:7時、10時、12時、15時、
  17時、19時、21時の7回、11月〜2月:7時、10時、12時、15時、17時、19時の6回です。
 
 ・白髭山麓にある谷水薬師。県道43号線からの入口に案内標識が出ています。秘仏のご開帳は旧正月8日、春と秋のお彼岸、
  土用丑の日の年4回。紙つぶて仁王に挑戦(?)する方は、ティッシュをお忘れなく。(笑) なお、お堂でろうそくを灯した場合は
  お参りの後
必ず消しましょう
 
 ・レストラン徳丸はくま川鉄道湯前駅の真ん前です。
 
 ・ゆのまえ温泉湯楽里は国道219号線に案内板が出ています。
 
 ・生善院(猫寺)は県道33号線沿いに。国道219号線湯前方面には案内標識があります。
 
 ・青蓮寺阿弥陀堂は県道33号線沿い。
 
 ・十島菅原神社は県道33号線を高速道高架下を過ぎたところで左折。脇道をしばらく行くと入口に十島観音のお堂があります。
 
 ・ビジネス龍巳旅館は中央通沿い、JR人吉駅よりにあります。近くに中央温泉、コンビニがあって便利。
 

*2日目へ*

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