*春、清水寺で見られる花々*
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参拝後御朱印をいただこうと思ったのですが、受付場所が
わかりません。困り果て、お堂への石段の麓にあるお店のお
ばあちゃん(尊敬と親しみを込めてそう呼ばせていただきます)
に尋ねたところ、開店前でお忙しいでしょうに、手を止めて丁寧
に教えてくださいました。
帰り際、そのお人柄に引かれお土産用にと羊羹を3本買い
求めたのですが、その時も試食にと羊羹を切ってくれたり、お
茶を勧めてくれたり・・・
そのやわらかな物腰とやさしい笑顔、
わたしにはおばあちゃんがお地蔵様のように見えました。
「どうしたらそんな人になれるのかな?
どうしたらそんな風に
美しく年を重ねることができるのかな?」
そのヒントを翌日、と
あるお寺で見つけました。― そのお話はまた後ほど。(笑)
おばあちゃんの『黒田千年堂』。羊羹は清水寺の名物です♪
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4.雲樹寺(うんじゅじ) (a.m 8:55着〜a.m 9:20出発) |
次に訪れたのは清水寺から程近い十二番札所・雲樹寺。
元享2年(1322年)孤峰覚明(こほうかくみょう)によって創建
された禅寺で、出雲地方で最も古い禅寺の1つだそうです。
参道を進み、「酒絶地蔵」(!)に突き当たったところを左に
折れると境内で、重厚で風格のある山門の向こうに唐風のお
堂が佇んでいます。
ご本尊は拈華微笑仏(ねんげみしょうぶつ)。家内和楽のご
利益があるそうで、熱心に手を合わせました。←つくづく、欲深・・・
その後社務所で御朱印をいただいていると、1匹の大きな蜂
が飛び込んできました。「巣作りの今の時期は、この辺り多い
んですよ。まぁ、そのうちどこか行くでしょ。」頭の周りでブンブン
羽音をたてている蜂に少しも乱されることなく、サラサラと筆を
走らせる姿勢を見て、さすがだなぁと思いました。 |
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<四脚門>
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<山門>
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参道の中間にある四脚門。開山当時の姿を今に残す
貴重なもので、国の重要文化財に指定されています。 |
山門に掛かる額は後醍醐天皇洗筆の勅額とか。モミジ
の青葉と石楠花が色を添えます。 |
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<大国さまと恵比寿さま>
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<御朱印>
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境内で見かけた大黒さまと恵比寿さま。コロンとした
お姿が笑みを誘います。 |
禅寺の”禅”だと思ったのですが「天子(私達のこと)が
大地を清め、山川の神を祭る」という意味だそうです。 |
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5.華蔵寺(けぞうじ) (a.m 10:10着〜a.m 11:05出発) |
雲樹寺から国道9号線に戻り、中海の西を回って7番札所・
華蔵寺へ。標高456mの枕木山山頂にあるだけに、石段を登
り長い参道を歩きとたどり着くまでが大変なのですが、眼下に
中海を望む眺望は格別です。
ご本尊は釈迦牟尼佛と枕木薬師如来。それぞれのお堂にお
参りした後社務所へ行くと、奇遇にも和尚さんは佐賀で修行を
された方で「サガン鳥栖の調子はいかがですか?」などと気さく
に話しかけてくださいました。
華蔵寺もまた開基が1200年前と歴史の古いお寺。建物を
維持するのは大変なご様子で、和尚さんも自ら書や絵をした
ため販売するなど色々苦心されていました。再び訪れることが
できますようにという願いも込めて心ばかり寄付したところ、
和尚さんはハガキ大の書をくださいました。ありがたや・・・ |
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<華蔵寺の参道>
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<不動明王像>
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延々と続く石段。登り口には竹の杖も。お参りの際は
歩きやすい靴を履いていくことをお薦めします。(笑) |
参道の途中にある石の不動明王像。周りの自然に溶
け込むようにあるのが印象的でした。 |
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<枕木山からの展望>
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<山門としゃくなげ>
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薬師堂の前にある第1展望台からは中海に浮かぶ大
根島が眼下に見えます。爽快! |
古いながら趣のある山門。辺りに咲く石楠花の花も
見事です。 |
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<花祭り>
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<御朱印>
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境内ではお釈迦様の誕生を祝う花祭りの準備が。私達
も甘茶をご馳走になりました。 |
象徴の一文字はご本尊・枕木薬師瑠璃光如来の『薬』。
こちらの薬師如来さま、諸病に効能があるとか。 |
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6.月照寺(げっしょうじ) (p.m 12:40着〜p.m 1:40出発) |
松江市街地にあるラーメン屋さんで昼食を取ってから、松江
城近くにある5番札所・月照寺へ。
月照寺は歴代松江藩主松平家の菩提寺で、境内には各藩
主の廟が設けられています。墓所なのでこれまで周ったお寺と
はちょっと感じが違いますが、深い緑の中静けさが漂い何とも
いい雰囲気。あの小泉八雲が好んで散策したというのもわかる
気がします。
「夜な夜な松江を徘徊する」といわれる大亀を撫でて、本堂に
お参り。ご本尊は阿弥陀如来。初代直政公が生母・月照院の
冥福を祈って造立したものだとか。参拝後は本堂に隣接する
書院で休憩しました。美しいお庭を前にほっと一息。
別名あじさい寺とも呼ばれる月照寺。各廟を巡る参道にはたくさんの
紫陽花が植えられています。咲いたらきれいだろうな♪ |
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<廟門の彫刻>
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<大亀>
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廟ごとに門が設けられていて、それぞれに美しい彫刻
が施されています。 |
寿蔵碑の大亀。小泉八雲の随筆に出てくることでも
有名。頭をなでると長生きできるとか。 |
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<お庭>
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<御朱印>
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本堂に隣接する庫裡「高真殿」のお庭。ツツジと牡丹
がきれいでした。こちらではお抹茶もいただけます。 |
当代随一の茶人と称される7代藩主松平治郷公こと
不昧公の『昧』。 |
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7.一畑寺(いちばたじ) (p.m 2:20着〜p.m 3:10出発) |
次は宍道湖を左手に見ながら国道431号線を西へ、標高
300mの一畑山上にある3番札所・一畑寺に向かいました。
一畑寺の創開は平安時代寛平6年(894年)、漁師の与一
が一畑山麓の海から引き上げた薬師如来をお祀りしたのが
始まりとか。その後与一の母親の目が開いたり、戦国時代に
幼児が助かったことから「目のお薬師さま」「子どもの無事成長
の仏様」と呼ばれ、霊験あらたかなお薬師様として信仰されて
きたそうです。この日も「二才児まつり・四才児まつり」が行わ
れており、たくさんの家族連れで賑わっていました。
社務所の前にはお茶湯が。参拝後わたし達もいただいたの
ですが、なんでも一畑薬師如来にお供えした特別なお茶で、
眼病にご利益があるとか。そう言われるとなんだか体に効くよ
うな気がする。。。(←その気になりやすいかねし) |
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<一畑寺参道>
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<御朱印>
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杉木立の中、石灯篭がずらりと並んでいます。途中
視界の開けた所から日本海が望めました。 |
薬師如来は別名・医王仏とも。心身の救済を願って
くださる仏さまです。象徴の一文字は『医』。 |
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<こぼし君>
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<一畑まんじゅう>
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一畑寺駐車場の側にあるお土産屋さんで見つけた木製
の起き上がりこぼし。コロンとした形がラブリーです♪ |
みやげ店で1番多いのが「一畑まんじゅう」のお店。
販売は1個からOK。蒸し立て熱々がいただけます。 |
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8.鰐淵寺(がくえんじ) (p.m 3:45着〜p.m 4:40出発) |
この日の巡拝を締めくくるのは2番札所・鰐淵寺。武蔵坊弁
慶が若い頃修行をしたことで知られるお寺です。創建は推古2
年(594年)とこれまたかなり古いお寺。つくづく出雲は歴史の
ある場所だなぁと思いました。
駐車場から山門まではかなりの距離がありますが、清流の
せせらぎを耳にしながら歩くのはなんとも気持ちが良い♪
山門
からはモミジの参道が続き、秋の紅葉が偲ばれます。
ご本尊は千手観音菩薩と薬師如来。深閑としたお堂で手を
合わせると気持ちが落ち着きます。
参拝後社務所で御朱印をいただくと、ご住職が「遠くからお参
りでしょう。」と労いの言葉をかけてくださいました。こうして地の
方と言葉を交わすというのは、旅をする上で何よりの経験。「神
仏霊場」を巡ることでこそ得られたこの機会に深く感謝します。 |
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<車道脇の清流>
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<山門>
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駐車場から山門までの長い道のり、この清水の流れは
一服の清涼剤です。 |
木立のもとに佇む山門は古刹の雰囲気たっぷり。絵に
なる風景です。 |
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<お堂に続く石段>
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<御朱印>
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華蔵寺にも匹敵するかと思われる長い石段。モミジの
青葉が目に眩しい。 |
象徴の一文字は開創の地である浮浪滝にちなんで
『瀧』。推古天皇の眼病も治したといわれる霊水です。 |
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9.本日のお宿:出雲グリーンホテルモーリス (p.m 5:10着) |
全ての参拝を終え出雲市へ。この日のお宿は出雲グリーン
ホテル。ビジネスホテルなのに大浴場(といっても5人も入れば
いっぱいになるくらいの大きさですが)が魅力。
お部屋で一息入れたら、ホテルから程近い居酒屋「日本海
庄や」へ。前回訪れたとき満席だったので、今回はしっかり予
約を入れておきました♪通されたのは落ち着いたテーブル席。
居心地の良い空間においしいお酒&お料理と、人気の理由が
わかりました。
日本海の幸に舌鼓を打った後はホテルでのんびり。この日
巡ったお寺の光景を思い浮かべながら眠りにつきました。
「日本海 庄や」の海鮮サラダ。
食べるのに夢中で他のお料理は写せなかった。(汗) |
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