出雲スピリチュアルドライブ3
〜出雲國神仏霊場の旅・完結編〜

< Let’s ドライブ!*3日目* >
1.出発 (a.m 7:00 お宿出発)
  3年に及んだ出雲國神仏霊場の旅もいよいよこの日で完結。もはや恒例となった出雲大社参拝の後、最後の
 お寺・峯寺に参り、めでたく満願成就となる運びです。(笑)
  毎年GWは多くの参拝客で賑わう出雲大社ですが、今年はかつてない大イベントがあるだけに特別混雑する
 はず。朝食をコンビニで済ませ、am7:00、早々にお宿を発ちました。
2.出雲大社 (a.m 7:25着〜a.m 10:40出発)
  「かつてない大イベント」 それは本殿の特別拝観。国宝にも
 指定される出雲大社の本殿は通常立ち入ることができないの
 ですが、今年は60年に1度行われるという大遷宮(本殿改修)
 の年。神様が仮本殿(通常の拝殿)に移られ空となった本殿を
 特別に見せてくださるというわけです。ありがたや・・・
  案の定、朝7時半にして駐車場は既にいっぱい。特別拝観の
 受付にも長い行列ができていました。「これはかなり時間がか
 かりそうだ。」 覚悟を決め並んでいましたが幸い受付時間が早
 まり、思いの他早く御昇殿できました。これまたありがたや・・・
  遠目にも威風堂々とした、重厚感溢れる佇まいの御本殿です
 が、間近で拝見すると改めてその素晴らしさに感動します。太く
 立派な心御柱と宇豆柱。板壁、廊下、手すり・・・ そこここに神
 様の気配が残っているようで胸がいっぱいになりました。
  そして何より心打たれたのは天井に描かれた色鮮やかな八雲。1744年の創建以来そのままとのことですが
 長い年月を経た今も少しも色あせていません。さらに不思議なのは「八雲」といいながら実際には7つの雲しか
 描かれていないこと。神職さんは「はっきりしたことはわからないのですが ―」と前置きした上で、「あえて完成
 させないことで神様のさらなる繁栄を願ったのではないでしょうか。」とお話してくださいました。
  7つしかない八雲の絵、南向きの本殿に西向きに鎮座する御神座、背後に佇む御親神・須佐之男命の社・・・
 たくさんのご利益に預かれる出雲大社には不思議もいっぱいあるようです。


 

    平成の大遷宮
  今年(平成20年)は本殿から仮のお住まいに移っていただく仮殿遷座
  祭が行われました。修復された本殿に戻られるのは(本殿遷座祭)平成
  25年とのこと。そのときまた訪れることができたらいいな〜。


八足門前に設けられた受付のテント。すごい行列・・・!


 

<特別拝観のしおり&証>

<本殿>

    受付ではこのようなしおり(左)と拝観証(右)をいただき
    ます。拝観証にあるのが本殿天井に描かれている八雲。
    日付も入るので良い記念になりました♪
    瑞垣越しに見た本殿。本来立ち入りが許されていない
    だけに、こんな風に人の姿が入るショットはある意味貴
    重かも・・・(笑)
3.献上そば 羽根屋(大津店) (a.m 11:25着〜p.m 11:50出発)
  心行くまでお参りしてから、最後の札所・峯寺へ。9号線を東に車を走らせていると、この通りにガイドブック
 にも紹介される名物そば屋さんがあったことを思い出し、ちょっと早めですがお昼にすることにしました。
  『献上そば 羽根屋』さんは創業江戸時代末期という老舗そば屋。皇室にも献上したという名店です。しかし
 9号線沿いにあるこちら大津店はこぢんまりと家庭的な雰囲気で、敷居の高さを感じさせません。温そばを食
 べたいというとみしにも、女将さんはさりげなく釜揚げ蕎麦を勧めてくれました。
  出雲そばは蕎麦の殻の部分まで挽きこんでいるため、黒っぽい色をしています。その分香りが良いので、釜
 から直接あげたそばに出汁をかけて食べる「釜揚げそば」は確かにおいしかったです。かねしがいただいた三
 色割子そばもキュッと麺が締まっていてのどごし良く、美味でした♪
   <画像右:お店外観>
     9号線沿いにある大津店。旅行途中に立ち寄りやすい。
 
   <画像下:三色割子そば>
     欲張って「三色」にしたけど、良質なだけに蕎麦だけでも十分味わえる。
     
  
4.峯寺 (p.m 12:20着〜p.m 12:40出発)
  国道9号線から県道26号線に入り雲南方面へ、十七番札所・
 峯寺に向かいます。こちらのお寺にお参りすれば、出雲國神仏
 霊場晴れて満願です。
  出雲風土記にも記される伊我山の中腹に立つ峯寺は、小雨に
 濡れしっとりとした佇まいを見せていました。修験道の開祖・役行
 者小角が創建し、弘法大師が密教の道場を開いたという古刹。
 一連の巡拝がかねし祖父も信仰していたお大師様縁のお寺で
 締めくくられるなんて、これも何かのご縁かなぁと思いました。
  本堂で手を合わせた後、入口の貼紙に目を留めはっとしまし
 た。そこには『美しく老いる為に 身体をいたわり 言葉やさしく 
 そして心はやわらかにとあります。清水寺でお会いした黒田千
 年堂のおばあちゃんの柔らかな笑顔。どうやら美しく年を重ねる
 ヒントはここにあるようです。

 

 

<峯寺のお庭>

<御朱印>

     本堂の裏手に広がる美しい庭園は松江藩七代藩主・
     松平不昧公の作。伊我山を借景に取り入れた壮大な
     お庭です。
     朱印帳の説明によると、「『阿(あ)』とは生命の本源、
     万物の始原、一切の音声の母であり、全宇宙の象徴
     である大日如来を指すもの」だとか。深い一文字です。 
5.須佐神社 (p.m 1:25着〜p.m 1:40出発)
  峯寺で20社寺全て周ったことを証明する『満願之証』をいただき、これ
 にて出雲國神仏霊場の巡拝は終了。後は帰路に着くだけですが、「時間も
 まだあるし、須佐神社に寄っていかないか?」 とみしの提案でお参りして
 いくことにしました。
  出雲國神仏霊場十八番札所にして、近年はパワースポットとしても注目
 を集める須佐神社。素晴らしい神社であるのはもちろん、私達にとっては
 出雲で初めてお参りした神社ということで、思い入れも深かったりします。
  駐車場に車を止め境内に進むと折からの雨は止み、薄日が差してきま
 した。雨に洗われた御神域は一層清々しく、静かに身を置くだけで清らか
 な気に満たされていくようです。「思えば3年に及ぶ巡拝の旅も、ここから
 始まったんだよなぁ。」 これまでに出会った数々のご縁を思い浮かべなが
 ら、無事満願が叶ったことを感謝しました。
  出雲國神仏霊場の旅はこれで終わりですが、図らずも最後に峯寺でいた
 だいた御朱印・『阿』の文字は梵字表最初の文字。また新たにここから始
 まる・・・ そんな思いを抱かせる旅の終わりでした。
 
 
須佐神社の御本殿と御神木。1番好きな場所です。
6.頓原ラムネ温泉 (p.m 2:25着〜p.m 3:00出発)
  三次ICから中国道に入るため、国道54号線をひたすら南下します。一昨年初めて出雲に来た時通った道を
 こうして旅の締めくくりに使うとは、なんだか感慨深い・・・ 見覚えのある『道の駅頓原』を過ぎた辺りでとみしから
 サプライズ。旅行前に何やら調べていると思ったら、この近辺に良質の温泉があるんだとか。うほっ♪
  その『頓原ラムネ温泉』は国道から奥に入った集落にありました。内湯だけのこじんまりとした温泉館ですが、
 昨年4月にリニューアルしたそうで施設はピカピカ。湯船に湛えられる茶褐色のお湯は炭酸泉で、よく見ると細
 かな気泡が漂っています。そんなに熱くなかったのでのんびり浸かっていたら、出てからじわっと額に汗が浮き
 ました。保温効果は抜群のようです。

<温泉館外観>

<お風呂>

     昨年リニューアルした新しい温泉館。気持ちいい♪      なんだかいかにも〜な濁り湯。保温効果はバツグン。


 

      【お風呂データ】
          
*入浴料:大人300円  *営業時間:10:00〜20:00  *風呂施設:内湯男女各1
 
7.帰路 (鳥栖ICp.m 8:45着)
  再び国道54号線に戻り三次方面へ。途中『道の駅ゆめラン
 ド布野』に立ち寄ってジェラートとにぎり天で小腹を満たし(p.m
 3:35着〜p.m 4:00出発)、PM 4:25、三次ICから中国道に。
  吉和SA、鞍手PA(夕食)と休憩を入れながらゆっくり走り、
 PM 8:45、無事鳥栖ICに帰り着きました。
 
          道の駅ゆめランド布野
           国道54線沿いでこれまで立ち寄った道の駅の中で1番の
           お気に入りです。特にジェラートがうまい♪
< 3日目おさらい >
 
 今回のお出かけルートはこちら。→
  
※毎度のかねしお手製Mapです。位置を簡単に表しただけの
    略図ですので、お出かけの際はちゃんとした地図でご確認
    下さい。

 
 ・ 出雲大社の本殿改修期間中は拝殿が仮の本殿となっているため、
  ご祈祷は拝殿の西側に設けられた仮拝殿で執り行われます。詳しくは
  
HPを。
 
 ・ 「献上そば 羽根屋(大津店)」は9号線そば。HPは
こちらです。
 
 ・ 霊場であると同時に美しいお庭でも知られる峯寺。予約をすればこの
  お庭を見ながら精進料理もいただけるとか。詳しくは
HPを。
 
 ・ 頓原ラムネ温泉へは国道54号線から県道273号線に入ります。側に
  老人福祉施設があります。

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                     *かねしの独り言*
 やっぱり出雲ってどこか懐かしくて、そして美しい場所だよなぁ。出雲國神仏霊場を周ってみてつくづく
 思ったよ。残雪の大山、枕木山からの眺望、鰐淵寺の新緑、清水寺のつつじ・・・ 20社寺を巡ること
 でこそ出会えた素晴らしい風景がいっぱいあった。それに御朱印をいただくことで、貴重な出会いにも
 たくさん恵まれた。出雲弁で神仏霊場のお話をしてくれた須我神社の神職さん、やさしい笑顔を向けて
 くれた黒田千年堂のおばあちゃん、気さくにお話してくださった華蔵寺の和尚さん・・・ どこの社寺でも
 労いと、暖かい言葉をかけてくださったっけ。本当にありがとうございました。それにしても、最初は癒し
 を求めて思い立った出雲旅行だったのに、今じゃすっかりその魅力にハマっちゃったな。また出雲大社
 の改修が終わった時来られたらいいな〜。
         神話の里・出雲に魅了されたとみし&かねし。神仏霊場の旅は終わりましたが出雲の旅はまだ続きそうです。
 
 
                                                                 Photo:とみし(一部かねし)
                                                                 文   :かねし

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