「ETC搭載の普通車は、土日祭日、どこまで行っても高速道利用料金1000円」法案(正式名称不明) が可決し、我が家でも「GW、どこに行こうか?」という話になりました。どこまで行っても1000円とは いえ、高速道を走っているだけでは面白みに欠けるし、運転手がとみし1人であることを考えるとあまり 遠くには行けない・・・ となると「やっぱり出雲がベストなんじゃないかい?」ってなわけで、この春四度 出雲を訪れることになりました。これまで訪れた社寺の中でも特に印象に残った所を再訪しつつ、新た な魅力を発見しようという今回の旅です。 (2009年5月3日〜5月5日) |
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< Let’s ドライブ!*1日目* > |
1.出発 (a.m 5:05 鳥栖IC出発) | |
今回は中国道・庄原ICからおろちループを経由する、2年前 と同じコースで出雲入りします。例の『1000円法案』の影響で 混雑を心配したのと、この日執り行われる佐太神社の神事を 見学したいのとで早めに出発しました。 しかし九州道、下りは大変な渋滞でしたが上りはスムーズ。 中国道も山陽道と分かれてからはガラ空きでした。(汗) 山陽 道と合流する広島北Jctから幾分込みましたが流れは順調で、 基山PA、王司PA、朝倉PA、七塚原SAと4回休憩を入れても 予定通りAM 9:35、庄原ICに着きました。 GW中とは思えないほど車の量が少ない中国道。 「1000円法案」の影響も全く見られない・・・ |
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<基山PA> |
<七塚原SA> |
朝食を取った九州道の基山PA。長距離ドライブのとき ここで朝食を取るのが定番になりました。(笑) |
この日立ち寄った唯一のSA。例年に比べるとやはり SAは混雑していたので休憩はPA狙いで行きました。 |
2.道の駅 奥出雲おろちループ (a.m 10:20着〜a.m 10:30出発) | |
庄原ICから国道183号線を経て国道314号線へ、松江方 面に車を走らせます。見覚えのある道を辿り、まずは『道の駅 奥出雲おろちループ』に。 『道の駅 奥出雲おろちループ』は2年前昼食休憩に立ち寄り ましたが、ここから見る比婆山の眺望はとても見事。比婆山は 伊邪那美命(イザナミノミコト)が埋葬されたと伝えられる伝説 の山。翌日、伊邪那岐命(イザナキノミコト)が伊邪那美命との 決別を宣言したという黄泉比良坂を訪れる予定なので、その 前に見ておきたいと思ったのです。 幸いお天気はまずまず、新芽が芽吹く木々の向こうに比婆 山の青い稜線がきれいに見えました。 『古事記』にも記される比婆の山。珍獣ヒバゴンで知られたことも・・・ |
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3.亀嵩駅・扇屋そば (a.m 10:55着〜a.m 11:25出発) | |
奥出雲名物といえばお蕎麦。せっかくだから地元グルメを 堪能しようと、少し早めのお昼を取ることにしました。 蕎麦街道・国道314号線にはいくつものお店があるのです が、今回はそこから少し国道432号線に入ったところにある 『亀嵩駅・扇屋そば』へ。文字通り、JR木次線亀嵩駅の中に あるお蕎麦屋さんで、切符売場の面影がそのままに残るお店 はどこか懐かしい感じがします。 いつも出雲に来ると割子そばをいただくかねしですが、この 日は寒かったので釜揚げそばをいただきました。香り良く、素 朴でやさしい味がお腹に染みる〜 昼時になると店の外にまで人がいっぱい。お蕎麦はもちろん ですが、松本清張氏の『砂の器』の舞台ということで、お客さん の中には鉄道ファンも多いようです。(実はかねしもそのクチ/笑) |
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<亀嵩駅駅舎内> |
<釜揚げそば定食> |
入って右手が『扇屋そば』さん。亀嵩駅は民間委託駅で 駅長さんはお蕎麦屋さんと兼営です。 |
お蕎麦に付くご飯と小鉢は季節によって変わるそうで、 この日は赤米とタケノコ&山菜の煮物でした。930円。 |
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<扇屋さんの店内> |
<列車カタコト> |
度々映像化されている『砂の器』。店内には俳優さんの 写真やサインがたくさん飾られています。 |
単線をカタコト行く列車がなんとものどかな風景。運が 良ければトロッコ列車・おろち号がみられるかも・・・? |
4.海潮温泉 かじか荘 (p.m 12:00着〜p.m 12:30出発) | |
お腹を満たしたところでドライブ再開。須我神社に向かおうと 地図を確認したところ、「扇屋そば」さんの先から神社側にまで 伸びる広域農道を発見。(大仁広域農道) これが山中を走る 快走ルートでして。思いの外早く着きそうなので、禊も兼ねて 海潮温泉で汗を流していくことにしました。 訪れたのは一昨年もお邪魔した『町営憩いの家 かじか荘』。 お湯の良さも、利用者の良心に委ねるという運営方針も健在 で、とてもうれしかったです。この様な温泉施設は本当に貴重 なので、これからも大切に守られていくといいなぁと思います。 【お風呂データ】 *入浴料:大人¥200 *入浴施設:内湯男女各1 *その他:自販機、休憩所有 |
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5.須我神社 (p.m 12:35着〜p.m 12:55出発) | |
古事記によると、八岐大蛇を退治した須佐之男命は稲田比 売命との新居を出雲に求め、「吾は此の地(ところ)に来つ。 我が御心(みこころ)須々賀々斯(すがすがし)。」 と言い、 それ故この地を須我というのだとか。須佐之男命が日本で初 めて建てたお宮(日本初之宮)と伝えられる須我神社は、前回 訪れた時同様清々しい空気に満たされていました。静かに身 を置くだけで心が洗われます。 見事な出雲弁の神職さんとのふれあいが思い出深い須我神 社ですが、今回も朱印帳を持たないまま御朱印を求めてしまっ た私達に(※)、神職さんも氏子さんも親切に対応してくださいま した。重ね重ねありがたいことです・・・ ※朱印帳を購入するつもりでしたが、須我神社には置いていないとの ことで(『出雲國神仏霊場』のは有)、別の紙に書いていただきました。 予め用意しておくべきだったと反省。。。 |
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6.熊野大社 (p.m 1:10着〜p.m 1:35出発) | |
須我神社から県道53号線に入り熊野大社へ。出雲国一の 宮ということで、出雲の社寺を巡るにあたりぜひご挨拶してお きたいと思ったのです。 意宇川を渡り、参道を進んで御社殿に。正面に掛かる大注 連縄を見ると前回もそうでしたが、気が引き締まると同時に、 出雲に来たという実感が湧いてきます。 拝殿の前で二礼二拍手一礼。4度目の出雲訪問が叶ったこ とを感謝し、道中の安全を祈願しました。 加夫呂伎熊野大神櫛御気野命(カブロギクマノオオカミクシミケヌノミコト/ 須佐之男命の別神名)を祀る熊野大社。鑽火祭(さんかさい)の神事等、 出雲大社との関わりも深い。本殿両隣にはそれぞれ、御母神・伊邪那美 命と御后神・稲田比売命が祀られています。 |
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7.佐太神社 (p.m 2:30着〜p.m 3:10出発) | |
国道432号線に出て松江方面へ。そのまま市街地を抜け 佐太神社に向かいました。本日のメインイベント・直会祭を見 学します。 直会祭(なおらいさい)とは、垂任天皇54年、豪壮な社殿を 造り伊邪那岐命、伊邪那美命の二柱の神様を祀ったとき勅使 の参向があったことを記念するお祭だそうで、毎年5月3日に 行われています。佐太神社で古くから続くお祭と聞き1度見て みたいと思っていたのです。 三殿並ぶ大社造の御社殿が荘厳な佐太神社ですが、お祭 のこの日は幟がはためき、参道にも出店が並んで賑やかな 様子でした。境内に入ると既に神事は始まっていて、たくさん の人が集まっています。その人垣に混じるとすぐに鮮やかな 衣装の『真ノ神楽』が奉納され、次いで裃姿で杯式が執り行わ れました。 |
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いずれも古絵巻の一節を見るような光景でしたが、特に杯式はユニーク。矢筒(やづつ)、小太刀(こだち)、 大太刀(おおだち)と呼ばれる3人の男性が古い武家の作法で順に杯の御神酒を飲み干していくのですが、その 杯がとにかく大きくて! さらに注いでいるとき並び座った人達から「まだまだ!」と掛け声がかかるものだから、 なおさら大変。(汗) その度に周囲からは笑い声が起こり、神事とは思えない和やかさでした。 |
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<真ノ神楽> |
<杯式> |
鮮やかな衣装に、独特な節回しが印象的な舞です。 | 古い武家の作法に習い大杯を飲み干す勇壮な儀式。 |
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杯式の次は庭上で獅子舞の奉納。同時に獅子の後の神楽殿では神子ノ舞(みこのまい)・地固ノ舞(じがため のまい)・猿田三番ノ舞(さださんばんのまい)が奉納されます。節も所作も単調なのですが、それだけ古い舞楽 の流れをくんでいるということ。こうして現代まで舞い継がれていることは、すごいことだと思います。 獅子が神扇を受けて舞い終わると、子ども達が一斉に駆け寄りました。なんでも獅子に頭を噛んでもらうと無 病息災の御利益が得られるとか。獅子舞を子ども達が横一列きれいに並んで見ているのを見て不思議に思っ たのですが、そういうことだったのか〜と納得しました。子ども達もニコニコ、それを見守る大人達もニコニコ。 古くから伝わる佐太神社の直会祭は、皆が笑顔になれる楽しいお祭でした。 |
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<獅子舞> |
<獅子と子ども達> |
獅子の後にあるのが舞が奉納される神楽殿。獅子の お尻には鈴が付いていて、節に合わせてシャランと鳴り ます。 |
舞が終わると次々に子ども達が獅子のもとに駆け寄り ます。最後の方は大人も噛んでもらっていました。私も 噛んでもらえばよかったな。(笑) |
8.本日のお宿:ヤングイン松江 (p.m 3:30着) | |
松江に戻り本日のお宿・ヤングイン松江へ。宍道湖近くにあ るホテルで、1泊2名¥4700(ツイン利用、食事なし)と安さが 魅力。(笑) シャワーとトイレは共同で、お部屋も少々狭いです が寝るだけなら全く問題ありませんでした。ショップが集まる京 橋エリアにも近くて便利♪ 夕食は宍道湖に続く大橋川の辺・和食居酒屋「旬門」にて。 新鮮なお魚や旬の素材を使ったお料理がおいしくて、お酒も 進む、進む。(笑) こうして松江の夜は楽しく更けていったのでした 和風居酒屋「旬門」。 夏場は川床のお席も利用できるとか。涼しそう♪ |
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< 1日目おさらい > |
今回のドライブルートはこちら→ ・ 「亀嵩駅・扇屋そば」は国道432号線沿い、JR木次線・亀嵩駅内にあり ます。乗車前に予約をすれば、列車が駅に着いた時そば弁当(500円) を出前してくれます。亀嵩の近況を綴った扇屋さんのブログはこちら。 ・ 海潮温泉は県道24号線から少し入ったところに。(入口に案内標識有) かじか荘へは老舗旅館・海潮荘の駐車場脇の小路を進みます。道幅が 狭いのでご注意を。 ・ 出雲國神仏霊場の札所でもある須我神社、熊野大社、佐太神社は神仏 霊場のHPで詳しい情報が確認できます。 ・ 低料金がうれしいお宿「ヤングイン松江」は宍道湖の側、路地を入った所 にあります。詳しくはHPを。 ・ 旬のおいしいものがいただける和風居酒屋『旬門』。アクセスとメニューは こちらでチェック。 |