阿蘇・高千穂スピリチュアルの旅

< Let’s ドライブ!*2日目* >
1.出発 (a.m 8:45お宿出発)
  翌朝、少し早めに起きて辺りを散歩しました。薄ピンク色
 に染まる阿蘇の山並みがなんとも幻想的です。(画像右)
  宿に戻ると朝食の用意が出来ていました。シャキシャキの
 野菜サラダ、ぷりっとしたソーセージ、熱々タマゴのココット。
 もっちりと柔らかい焼きたてパンは奥さんの手作り。前夜の
 チーズケーキといい、ホントおいしい♪ デザートのパイナッ
 プルまできれいに平らげ、そのうえコーヒーのお代わりまで
 いただいて、もう朝からお腹いっぱい。(笑)
  ツーリングがご趣味というオーナーに、高千穂までのルー
 トとドライブポイントを教えてもらい、am8:45、意気揚々と
 出発しました。
          オーナー、奥さん、その節はどうもお世話になりました。
2.トンネルの駅 (a.m 9:40着〜a.m 10:05出発)
  高千穂へは国道265号線で五ヶ瀬町を経由するルートも
 ありますが、ループ橋を通ってみたかったので今回は国道
 325線で行きました。快適に走っていると、道の駅ならぬ『ト
 ンネルの駅』なるものを発見。ためらうことなくGo!
  トンネルの中を覗くと焼酎樽がずらりと並んでいます。実
 はこのトンネル、神楽酒造の焼酎貯蔵庫。旧国鉄が高千穂
 −高森間に鉄道を通そうと掘ったものの、高森側で大量の
 水が噴出し工事は中断。未開通のまま放置されていたのを
 焼酎の貯蔵庫として利用したのだそうです。あっぱれ。
  敷地内には販売コーナーもあり、試飲もできます。(ドライ
 バーはダメだよ。)
  全長1115mのトンネル。内部は温度17度、湿度70%と、
   焼酎をねかせるには丁度いいらしい。
3.高千穂神社 (a.m 10:25着〜a.m 10:45出発) 
  トンネルの駅で『高千穂観光イラストマップ』も手に入れ、いよいよ神社詣で開始。(←忘れかけてたこの旅
 のメインイベント) 日本神話の故郷・高千穂にはたくさんの神社がありますが、まずは高千穂神社に参拝。
 国道325号線から国道218号線を経て、県道50号線に入ります。
  今から1900年前に創建されたという高千穂神社は、高千穂18郷88社の総社として古くから信仰を集め
 てきました。主祭神は三毛入野命(ミケヌノミコト:初代天皇・神武天皇の兄)。悪神・鬼八を退治した神さまで、
 特に厄払いにご利益があるとか。そういやとみし、今年厄年だっけ。しっかりお参りしておこう。
  社殿は杉の古木に囲まれ、静かにたたずんでいました。境内には源頼朝の命で代参した畠山重忠の手植
 えとされる秩父杉があり、天を突き上げるようにそびえ立つ姿が歴史を物語っています。
  木々の間から差し込む日差しはやわらかく、漂う空気はどこまでも澄み渡り・・・ 静かに手を合わせている
 と、清々しい気が体を満たしていくようです。
     
       瓊々杵尊ほか日向三代(高千穂皇神)と三毛入野命
         一族(十社大明神)を祀る社殿。回廊の東側には鬼八
         を退治する三毛入野命の像が見られる。
 
           根元が1つの夫婦杉。夫婦円満もちゃっかり祈願しました。

 
4.神話史跡めぐり (a.m 10:10着〜a.m 11:10出発) 
  来た道を戻り、市街地を東に抜け、次に向かったのはくしふる(漢字変換できません/汗)神社「その昔、
 太陽神・天照大神(アマテラスオオミカミ)は孫の瓊々杵尊(ニニギノミコト)に地上を統治するよう命じ、
 五柱の神々と共に天上より降ろされた―」古より伝わる天孫降臨のお話。古事記には「筑紫の日向の高
 千穂のくしふる峰に天降ります」とあり、くしふる神社が鎮座するくしふる峰は瓊々杵尊降臨の地と伝えられ
 ているのです。神社駐車場にある案内板を見ると、周囲には天降り神話にまつわる史跡がいくつか点在し、
 それらを巡るコースも整備されている様子。せっかくなので、ゆっくり散策してみることにしました。
【くしふる神社】
  くしふる峰の中腹にあり、天孫・瓊々杵尊をはじめ、共に天降られた天児屋根命(アマノコヤネノミコト)等が
 祀られています。もともとは峰そのものを御神体として崇めていたので、社殿はなかったとか。深い緑に包ま
 れひっそり佇む社殿はいかにも自然信仰らしい。思わず深呼吸したくなる、清らかな場所でした。

            <くしふる神社参道>
     緑の美しさが印象的だった参道。社殿へと進むうち
     自然と心が静まります。
            <くしふる神社社殿>
     木々の中に溶け込むような佇まい。裏には荒立神社
     へと続く『探鳥コース』がある。


  

【天真名井】
  参拝を済ませ、参道脇から『天真名井』の案内標識に従い
 坂を下ります。これが民家の間を縫う路地で、なかなか味が
 ある。間もなく神代川のほとりに出ると、立派なしめ縄をつけ
 た大樹がありました。これが天真名井。天孫降臨の折、天村
 雲命(アメノムラクモノミコト)が天上より水種を移したといわ
 れる湧水です。
  水源は樹齢1300年の大ケヤキの根元。耳をすますと、時
 折ごぽっ!という音が奥から聞こえてきます。満面に湛えた
 青く澄んだ水は見ていると吸い込まれそう。側に柄杓があっ
 たので一口いただきました。天よりもたらされた清水だと思
 うとありがた過ぎて、味はよくわからなかった。(爆)

 

  

【荒立神社】
  天真名井から今度は高千穂鉄道(現在運休中)の高架線
 をくぐって、東へ。天孫降臨の道案内を務めた猿田彦(サル
 タヒコ)と天鈿女命(アマノウズメノミコト)を祀る荒立神社
 向かいます。
  「荒立」という名は、この二神が結婚される際、周りの荒木
 で急いで建立したお宮であることから呼ばれるらしい

  天孫降臨の立役者ともいうべき猿田彦と天鈿女命ですが、
 そのお社は意外にも集落の奥にこじんまりとたたずんでい
 ました。旗がなかったら通り過ぎてたかも。。。(汗) 今後の
 お導きと 縁結び 夫婦円満を祈願してから、『探鳥コース』を
 たどってくしふる神社に戻りました。

 

  

【高天原遥拝所】
  史跡めぐりを締めくくるのは、天降りした神々が高天原(天
 界)を遥拝したと伝わる高天原遥拝所。くしふる神社の南に
 連なる丘の上にあるのですが、ちょっと歩き疲れたので(明
 らかに運動不足/爆)車で行くことにしました。
  くしふる神社のすぐ先に伸びる細い道を上り、高千穂建碑
 前に車を止めます。うっそうと茂る木々の下を3分程歩くと、
 小さな鳥居と石の祠がありました。
  昔は空の彼方まで見渡せたのでしょうか。現在は周りの木
 々が伸び、展望は望めません。それでもこの場所で神様が
 故郷の天界を懐かしみ、空を仰ぎ見られたのかと思うと、少
 し切なくなりました。
5.天岩戸温泉 (a.m 11:50着〜p.m 1:05出発) 
  天降り伝説の舞台を堪能した後は天岩戸神社へ。県道7
 号線を北に走ります。「天照大神さまにお参りするなら禊を
 しなくちゃね。」というわけで(←物は言いよう)、途中天岩戸
 温泉に立ち寄りました。
  天岩戸温泉は高千穂の山々を一望する高台にある日帰り
 温泉施設。お風呂は小さめですが明るく清潔で、肌触りのな
 めらかなお湯も気持ちいいです。
   【お風呂データ】
     
・入浴料:大人300円
     ・お風呂施設:内湯男女各1。サウナ有。
     ・その他施設:休憩所。
     ※併設する温泉茶屋でお食事ができます。地鶏そばは鶏のダシと
       太めの麺が素朴な味わいで美味♪
6.天岩戸神社 (p.m 12:50着〜p.m 1:50出発) 
  心身ともにさっぱりしたところで、天岩戸神社に参拝します。神社に
 着くと手力雄命(タヂカラオノミコト)の像がお出迎え。(画像右)
 
   
かねし「天岩戸にお隠れになった天照大神を、力ずくで引っ張り出した神さまだね。
         しかしこの像、なんとなく人間味が感じられて、心引かれる〜。」

   とみし「おっ、かねしもか?実はオレもそう思ってつい激写しちまったんだよな。」
                                     ※とみしこん身の1枚。
 
  天岩戸神社は岩戸川を挟んで西と東、2つの神社があります。天岩
 戸を御神体とする西本宮と、天照大神を祀る東本宮です。この事実を
 後になって知ったとみし&かねしは、前回の旅で西本宮しかお参りし
 なかったことを激しく後悔。今回は東本宮と、西本宮の先にある天安
 河原も参拝しようと決めていました。
  駐車場にある案内板でそれぞれの場所を確認して、まずは東本宮
 からお参りします。

 

  

【天岩戸東本宮】
  西本宮の対岸にある東本宮は人気がなく、木々が小高く茂る参道はまるで深い森のよう。長い階段を登り
 つめると、社殿が杉の巨木に囲まれ静かに佇んでいました。小さく、素朴な造りのお社ですが、「この先に聖
 域・天岩戸がある。」 そう思うせいでしょうか。澄んだ中にも、凛とした空気を感じました。
  心行くまでお参りした後は、社殿裏に周り御神水をいただきます。大きな杉の根元からこんこんと湧く清水
 は年間を通して枯れることがないとか。これも神様のご加護ですね。ありがたや。。。
  東本宮の先には根が1つに繋がった7本の杉の木・七本杉があるのですが、御神域・天岩戸に近いので
 立ち入りは禁止されています。

              <東本宮>
     鳥居をくぐった先に樽のようなものがあり、スピーカー
     から神楽33番が流れる。突然だからびっくり!(汗)
             <東本宮拝殿>
     西本宮に比べ小さなお社。拝殿前に伸びる2本の木
     がお供えの榊のよう。

 

  

【天岩戸西本宮】
  東本宮から西本宮へ。今回も天岩戸を直拝させていただき
 ました。お清めをしてから、宮司さんの案内で遥拝殿に向か
 います。
  天岩戸は深い渓谷の対岸にある洞窟ですが、現在は岩の
 崩落と周囲の木々で、その姿をはっきりと捉えることはできま
 せん。「崩落が進み、あるいは木々に遮られ、この先天岩戸
 が見られなくなったとしても、神域ゆえ立ち入ることはなく、人
 の手が加えられることもありません。」宮司さんの言葉が胸に
 響きました。自然のままに、自然が為すままに・・・ あまりに
 壮厳で美しい光景を前に、わたし達は感謝の気持ちしかあり
 ませんでした。
   

             <西本宮拝殿>
     天岩戸を御神体とする西本宮には本殿がありません。
     拝殿のみの神社は全国的にも珍しいそう。
            <古代銀杏と神楽殿>
     ここと長野県諏訪にしかないという珍しい銀杏。葉も
     実の形も一般のイチョウとは少し異なります。

 

  

【天安河原】
  最後に、天安河原にお参りします。天安河原は、天照大神が天岩戸にお隠れになったとき、八百万の神々
 が集まり神議されたと伝わる場所です。石を積んで願い事をすれば叶うとも言われています。
  西本宮から岩戸川沿いに川上へ。緑豊な雑木の中を、気持ちよく歩いて行きます。石橋を渡ったところで、
 急に周りの空気が変わるのを感じました。濃密な空気と、粛々とした雰囲気が、肌にひしひしと伝わります。
 これが御神気というものなのでしょうか。
  道の先には「仰慕ヶ岩屋(キョウボガイワヤ)」と呼ばれる、間口30m、奥行き25mの大洞窟があり、おびた
 だしい数の石積みが辺りを埋め尽くしていました。「ここが天安河原・・・」 賽の河原を思わせる独特な景観に
 圧倒されつつ、洞窟の奥へと進みます。そこに祀られるのは八百万の神様。手を合わせ目を閉じると、神様
 の気配が感じられるようでした。

           <仰慕ヶ岩屋と天安河原>
     異世界に迷い込んだような不思議な空間。洞窟の
     奥には小さな祠が祀られています。
              <岩戸川>
     青く澄んだ流れが美しい。辺りは神秘的な空気が
     漂っています。
7.帰路 (p.m 5:45 久留米IC着)
  道の駅高千穂で一息ついてから(p.m 3:00着〜.m 3:10出
 発)
、帰路に着きます。国道218号線〜国道445号線を西へ。九
 州のお腹辺りを横断するこのルートは、初めて高千穂を訪れた時
 通った思い出の道です。一昨年とは逆に走りながら、思い出すの
 は車内ラジオで聞いた西方沖地震発生の第一報。あの時は本当
 大変だったっけ。。。
  御船ICから(p.m 4:40)九州道に乗り、久留米ICまで(.m 5:
 45)。特に渋滞に遭うこともなく、無事自宅に帰り着きました。
 
         
画像右は休憩に立ち寄った道の駅清和文楽邑の水まんじゅう。
         
栗ペーストの自然な甘さが美味です♪
 
< 2日目おさらい >
 
 今回のドライブルートはこちら。↓※毎度のかねしお手製Map。お出かけの際はちゃんとした地図でご確認ください。

  ・ トンネルの駅は国道325号線沿いに。赤い列車が目印です。
   (ちなみに高森側のトンネルは
湧水公園として高森町の観光スポットになっています。)
  ・ 高千穂神社は国道218号線から県道50号線へ。高千穂峡に向かう手前にあります。境内には神楽殿があり、年間を通して
    夜神楽を見学することができます。(拝観料:500円)
  ・ くしふる神社から各史跡までの距離は、天真名井:400m、荒立神社:600m、高天原遥拝所:200m。(神社案内板より)
  ・ 高千穂建碑前の駐車場へは道幅が狭いので運転は要注意。近くには四皇子峰(神武天皇の兄弟神誕生の地)もあります。
  ・ 天岩戸温泉は県道7号線からの入り口に案内標識有。
  ・ 天岩戸神社東宮は、西本宮より商店街を抜け左へ、赤い欄干の橋を渡ります。歩いて10分程ですが、駐車場も有ります。
  ・ 天安河原は西本宮から徒歩約10分。
 

*1日目へ*

     
                     *とみしの独り言*
  いやー、高千穂での初詣は最高に良かった!シーズン中に行ったにも関わらず夜神楽が見ら
 れなかったのは残念だが(高千穂に宿が取れなかったんですぅ/汗)、天岩戸も拝めたし、天安河原では
 少しとはいえ一応石も積めたし、実に有意義な体験ができた。阿蘇で地球のパワーももらったこ
 とだし、もう2007年はバッチリだな。
  それにしても草千里でのかねしには参った。はしゃいであちこち走り回るもんだから、カメラを
 向ける先々にヤツが視界に入って邪魔なことこの上ない!かねしにももうちょっと大人になって
 もらわないとなぁ。。。     かねしがしっかり納まってしまった画像を数点確認し、青色吐息のとみしでした。
 
                                        
かねし「若いと言って欲しいなー、若いと!ぶー!」
 
                                                                          Photo:とみし
                                                                          文   :かねし

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