広島・宮島の旅

< Let’s ドライブ!*3日目* >
1.出発 (a.m 8:00 お宿出発)
  朝起きてカーテンを開けると、外は一面の銀世界。前夜居
 酒屋からの帰り道、雪がちらほらと降っていましたが、まさか
 こんなに積もるとは・・・!
  幸い道路の積雪・凍結はなく、チェーンの必要はなさそう。
 とはいえ予報では1日雪と出ているので、am8:00、用心の
 ため早めに出発しました。
 
              
一夜にして銀世界となった山口市内。(ホテルから)
 
  山口市を出る前に、かねしにはどうしても行ってみたい場所
 がありました。それは瑠璃光寺。状況によっては諦めざるを
 得ないかな・・・と思っていたのですが、雪も小降りになってき
 たし、少し寄るくらいなら大丈夫だろうということで、予定通り
 行ってみることにしました。
2.瑠璃光寺 (a.m 8:30着〜a.m 9:00出発)
  瑠璃光寺は室町時代、大内義弘の菩提を弔うために建立
 されたお寺です。大内文化最高傑作といわれる五重塔は国宝
 に指定されており、山口観光の名スポットとなっています。
  市街地から少し山手に入った場所にある瑠璃光寺、こちらも
 すっかり雪に覆われていました。
 
 
瑠璃光寺入口。
 
  境内に入ると、早朝にも関わらずカメラを携えた方が数人。
 そのレンズが向けられた先に目をやった瞬間、「おおっ!」
 思わず歓声をあげてしまいました。

 

 

  それは雪の五重塔! 降りしきる雪の中、静かに佇むその姿はまるで水墨画のよう。池に写る影にも趣きが
 あります。瑠璃光寺の五重塔は、奈良の法隆寺・京都の醍醐寺の五重塔と並び日本三名塔の1つに数えられ
 ているとか。確かに緩いカーブを描く屋根のラインといい、均整の取れた(※)姿といい、美しい塔だなぁと思い
 ました。        高さ31.2m。上にいくほど各重の屋根は小さく、各層の間は狭くなっています。ちなみに屋根は檜皮葺。
 
  五重塔を十分に堪能してから、本堂の薬師如来に参拝。境内には出雲の一畑薬師(目の神様)、身切地蔵
 (不幸や悪い縁を切ってくれる)、四国の金比羅さまも祀られています。瑠璃光寺は見所だけでなく、ご利益の
 方もいっぱいありそうです。(笑)

<本堂>

<梅の花>

     瑠璃光寺は曹洞宗の寺院、ご本尊は薬師如来です。
     左手前の小さな祠が身切地蔵。
     梅の名所でもある瑠璃光寺。一部花も見られましたが
     雪でこの通り。せっかく咲いたのに寒そうです〜・・・
3.道の駅きらら あじす (a.m 9:40着〜a.m 9:50出発)
  念願の瑠璃光寺を訪れることが叶ったかねし、大満足で山
 口を後にします。国道9号線を南に下り、そのまま2号線で下
 関まで行くつもりでしたが、「おや?晴れてきた?」 190号線
 に入り、「道の駅きらら あじす」に寄り道。
  「道の駅きらら あじす」は山口きらら博跡地にできた道の駅
 で、辺りは広大な敷地が広がっていました。駅内に入るとパン
 の焼けるいい匂いが♪ 物産コーナーには野菜や特産品の他
 海側らしく魚も置いてありました。
  一休みしてからドライブ再開。「この分だと順調に行けそうだ
 な。下関入りする前にもう1ヶ所くらい寄り道できるかも♪」と
 思ったのですが、県道25号線を経て国道2号線に戻ると、再
 び雪が降り出してきました。車の流れも次第に悪くなり、長府
 の手前ではほとんど動かない状態に。なんてこったい・・・!
4.カモンワーフ 「くいしんぼ」 (p.m 12:00着〜p.m 1:05出発)
  少しずつ距離を稼いで、どうにか下関に到着。お目当ては
 唐戸市場内にある回転すし屋さんだったのですが、案の定
 満席。しかも待ち時間長し。(爆) ・・・やはり遅かったか。渋滞
 が悔やまれます。(涙)

  お寿司はまた次回ということで、お隣のカモンワーフに行き
 ました。カモンワーフはレストラン&ショップの複合施設。こちら
 も下関の味覚満載で、至る所に「ふく(フグ)」の文字が見られ
 ます。どのお店もおいしそうですが、手頃なお値段が決め手と
 なり「くいしんぼ」へ。(笑)
  メニューは色々ありますが、「下関に来たらフグでしょ〜。」
 ってなわけで、ふく天丼(画像左。¥850)をチョイス。ミニうど
 んも付いてボリューム満点。これまでの道中が寒くてひもじかっ
 た分、お腹に染みました〜。ごちそうさま。
5.赤間神宮 (p.m 1:10着〜p.m 1:25出発)
  ここまで来れば九州は目の前。時間に余裕があるので、少し観光を楽しむことにしました。「どこに行こうか」
 ガイドブックをめくるうち、これまで下関には何度か来ているものの、赤間神宮にはまだ参拝していなかったこと
 に思い至りました。赤間神宮の御祭神は、源平最後の合戦・壇ノ浦の戦いで幼くして亡くなられた安徳天皇。
 前日平家縁の厳島神社に参詣したこともあり、これも何かの縁のように思えました。
  カモンワーフから赤間神宮はすぐ近く。まず目に付いたのが、鮮やかな朱塗りの水天門。龍宮城を思わせる
 美しい門の奥には、これまた壮麗な社殿が佇んでいます。拝礼をし、改めてお社を拝見したとき「おや?」と
 思いました。拝殿(正式には手前を大安殿、奥を内拝殿というらしい)中央に水が張られ、周りをぐるりと回廊
 が取り囲んでいるのです。この様な造りは初めて見たのですが、安徳天皇が水天宮(水の守護)の祭神として
 崇敬されていることを考えれば、水の拝殿も、龍宮城を模した水天門も、なんとなくわかる気がしました。

<水天門>

<拝殿>

     龍宮城を模した造りは安徳天皇の母・建礼門院が
     龍宮城で遊ぶ我が子と母・二位尼の夢を見たことに
     由来するとか。
     社殿は全国でも珍しい龍宮造りとのことですが、朱塗
     りに回廊を廻らせた壮麗なお社は、少し厳島神社を
     思わせます。
5.功山寺 (p.m 1:45着〜p.m 2:00出発)
  赤間神宮を参拝したところで時刻はまだ1時半。「ETCの半
 額割引を狙う(鳥栖ICを午後5時通過)にはまだ早いな。」 9号線
 上り方面に渋滞がないのを見て、長府・功山寺を尋ねました。
  功山寺は鎌倉期に創建された曹洞宗の寺院で、毛利家の
 菩提寺です。室町時代の守護大名・大内義長終焉の地であり
 高杉晋作の明治維新旗揚げの地であることから、歴史の舞台
 としても知られています。
  そんな功山寺は入口からして古刹の風情たっぷり。踏み込
 んだ途端、タイムスリップしたかのような感覚を覚えました。
               入口にあたる総門。室町時代の建造と見られる
  雰囲気のある参道を進み重厚な山門をくぐると、国宝の仏
 殿です。唐様の仏殿が雪を冠った様は素晴らしく、「ほ〜。」
 と感嘆のため息が漏れました。

 

 

<山門>

<仏殿>

     二重櫓造りの山門は1773年の建立。見上げるような
     大きさ、重厚感に圧倒されます。
     純唐様建築の仏殿。典型的な鎌倉期禅宗様式として
     国宝に指定されています。屋根のラインが印象的。
6.帰路 (p.m 5:50 鳥栖IC着)
  少しだけ城下町の雰囲気を味えたところで帰路に着きます。高速代節約の為行ける所まで一般道で行こうと
 2号線を関門トンネル方面に入ったのですが、これがもう大変な渋滞・・・! 先の渋滞どころじゃなく、全く動き
 ません。(泣) 「いくら雪で走り難いとはいえ、ここまで渋滞するなんて変でないかい?」
  下関IC付近まで来た時、ようやくその理由がわかりました。それは関門橋の全面通行止め。雪のため下関
 IC〜小倉南IC間が通行できないということで、下関ICで降りた車が一斉に関門トンネルになだれ込んでいるの
 です。(もしかして厳島神社で出たおみくじの「凶」って、これを暗示していたのか・・・?/汗)
  少しずつ距離を詰めながら、やっとの思いで関門トンネル入口に着いたのは功山寺を出て2時間後のこと。
 関門トンネルを抜けると車の流れは順調で、pm5:00小倉南ICから九州道へ、pm5:50、無事に鳥栖ICに
 辿り着きました。
< 3日目おさらい >

今回のドライブルートはこちら。↓

 
  ・ 瑠璃光寺へは国道9号線入口に案内標識が出ています。
 
  ・ 『道の駅きらら あじす』は県道212号線沿い。詳しいアクセスは道の駅きららあじすHPで。
 
  ・ カモンワーフは唐戸市場のお隣。なお駐車場は有料となっています。詳しくはこちら
 
  ・ 赤間神宮は国道9号線沿いにあります。特徴のある水天門が目をひくはず。(笑) HPは
こちら
 
  ・ 功山寺へは国道9号線からの入口に案内標識が出ています。付近の道路は幅が狭いので運転にはご注意を。
   なお、功山寺HPは
こちら
 

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                     *かねしの独り言*
  いやー、雪には参った。ニュースで言ってたけど、下関は39年振りの大雪だったんだって?とんでも
 ない時に出歩いてたんだね。だけど暖冬と言われる昨今、雪の瑠璃光寺は貴重だったかも・・・ いい
 もの見れてよかったな。よかったと言えば、ン十年振りの宮島。この年になって訪れると、また色んな
 発見があるもんだね。久ぶりの広島は記憶にこそほとんどないけど、感覚として覚えている気がして、
 どこか懐かしかったな。やっぱりわたしのルーツの半分はここにあるんだって思えたよ。
                           とみしの遠い青春時代とかねしの遠いご先祖様を思った今回の旅でした。
                                                                         Photo:とみし
                                                                         文   :かねし

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