< Let’s ドライブ!*3日目* > |
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1.出発 (a.m 7:50 お宿出発) | |
最終日となった3日目は、霧島巡拝の旅を締めくくるべく霊峰・高千穂峰に登ります。この日の予報は晴れ。 気持ちのよい山歩きが楽しめそうだ♪ 朝食を食べ、準備を整えてから7:50、ホテルを出発しました。 高千穂峰に登るには3つのルートがあるのですが、今回は1番ポピュラーな高千穂河原からのコースで。 国道223号線を霧島神宮方面へ、県道480号線に入り出発点に向かいます。 |
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<県道480号線> |
<シカさん> |
高千穂河原へと続くこの道は木々のトンネル。枝の 間から差す光は眩しく、まるで神様が降りているよう。 |
高千穂河原周辺で出会ったシカさん。霧島では道路 脇に普通に見られます。 |
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2.高千穂峰登山 (a.m 8:20着〜p.m 1:15出発) | |
![]() 辺りには清々しい空気が満ちています。(画像右) 高千穂ビジターセンターに車を止め、準備をしていると、「ど ちらに登られるんですか? 高千穂峰でしたらご一緒しません か?」 突然おじさんに声を掛けられました。おじさんは好々爺 然とした風貌ながら、地下足袋に竹の杖と、いかにもツワモノ です。登山歴3年そこそこのわたし達ではとてもついていけな いだろうと思い、その旨を伝え丁重に辞退しました。 「そうですか、準備もあるでしょうからね。それではお先に。」 そう言って、おじさんはお連れの方(男性1人)と歩いて行かれ ました。おじさん達から遅れること約20分、わたし達も高千穂 峰の頂を目指して出発しました。 |
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まずは鳥居をくぐり、参道を歩いて古宮址へ。今は鳥居と祭壇があるのみですが、どことなく厳かな雰囲気が 漂っていて、聖地であることが肌で感じられます。(画像左下) 拝礼後、古宮址から右に折れ自然研究路に。(画像右下) その名の通り緑豊かな散策路で、所々季節はず れのミヤマキリシマも見られました。鳥のさえずりに、木々を渡る爽やかな空気・・・ 霧島の朝は最高です。 |
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<霧島神宮古宮址> |
<自然研究路> |
かつての霧島神宮跡。毎年11月に御神火祭が行わ れます。向こうに見えるのは中岳。 |
古宮跡の脇に伸びる自然研究路。石畳風で歩きやす いのですが、濡れているとちょっと滑ります。 |
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やがて自然研究路を過ぎ樹林帯を抜けると、赤いガレ場の斜面となりました。(画像左下)
ガラガラと足元が 崩れ、なかなか歩きにくい。コース取りに苦戦していると、「や、来ましたね。」 先ほど声をかけてくれたおじさん が立っていました。どうやらゆったりペースで山歩きを楽しんでおられたご様子。「溶岩石を足がかりにすると 登りやすいですよ。ここを登り切ればお鉢です。がんばって。」 それからなんとなく合流する形で、即席4人の パーティで山頂を目指すことになりました。(笑) |
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<赤い砂礫> |
<中岳> |
足元が崩れやすいガレ場、溶岩つたいに登るのが ポイントです。(画像中央に写るのはへっぴーかねし) |
お鉢へのルートで見られる中岳。この向こう、韓国岳 から新燃岳、中岳と渡る縦走路が人気。 |
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赤いガレ場を超えお鉢へ。眼下に開いた巨大な火口は圧倒的な迫力で、思わず歓声を上げてしまいました。 岩肌から立ち上る白煙は、今なお生きている火山である証。 ここから高千穂峰へは火口壁を左に巻くように進みます。「あの坂本竜馬もおりょうさんと高千穂峰に登った そうですよ。夫婦で登られるなんてお2人も一緒ですね。」 おじさんは霧島の山にとても詳しく「あれはイタドリ。 この岩は鞍岩といいましてね、ちょっと遊んでみますか? おや珍しい、センブリが咲いてる。」と道中、事細か に説明してくれました。ホント、すごい方です。 |
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<鞍岩> |
<センブリ> |
この岩に跨るとお鉢の火口がダイナミックに見渡せる とか。おじさんの手ほどきでとみしが跨ってみたところ 「うおーっ、すげーっ!」 |
薬草として知られるセンブリ。乱獲が進んでいるの かな?最近は見ることも珍しくなったそうです。 残念・・・ |
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![]() 次第に雲が多くなってきました。「この時期は晴れててもガスが 出やすいんですよ。」とはおじさんの談。 お鉢を半周した辺りで高千穂との鞍部に下ります。そこには 小さな祠が祀られていました。「これが霧島神宮元宮。霧島神 宮があった場所です。」 帽子を取って拝礼するおじさんに習い わたし達も拝礼しました。やはり高千穂峰は神様の山だ。 鳥居越しにもう高千穂峰の頂が見えているのですが、この先 がまた砂礫帯で歩き難そう。(汗) しかし、「ここまで来れば後 少しですよ。」 おじさんのコース取りのお陰で楽々と登ることが できました。道を知っている人と歩くとこんなにも違うものかと 驚きです。 最近建てられたのかな?比較的新しい石の鳥居と祠。 ![]() |
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高千穂河原を出発して約2時間、ついに標高1574m、高千穂峰の頂にたどり着きました。山頂に着くなり わたし達が真っ先に向かったのは、そう!天の逆鉾! |
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天の逆鉾については、「伊邪那岐神と伊邪那美神の天の沼矛(あめのぬぼこ)である」とか、「瓊々杵尊が天 孫降臨の際突き立てたもの」など諸説ありますが、いずれにせよ神話の世界を今に伝えるもの。その切っ先を 天に向け鎮座する様は本当に神秘的です。霊峰・高千穂峰を肌身に感じながら手を合わせました。 |
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![]() 止まる所まで滑るに任せるといいですよ。」等とアドバイスしてくれます。 「あれが仙人岩。その昔仙人はあの岩に座って修行したそうですよ。」そう 話すおじさんこそ、わたし達には仙人に見えました。 その仙人の正体がわかったのは下山してからのこと。楽しい山行ができ たことをおじさんに感謝すると、「いえいえ、霧島の山の魅力を伝えるのも わたしの役目ですから。」 え? 「わたし、霧島トレッキングガイドクラブの 会長をやってます、宮ノ内といいます。」 ええ゛ーーっ?! 何も知らず案内していただいたことに恐縮しきりのわたし達に宮ノ内さん は、「霧島の醍醐味はなんといっても縦走です。またいらっしゃい。」 とにこ やかにおっしゃいました。 本当に。 また霧島で宮ノ内さんにお会いできたらいいな・・・ 心からそう 思います。改めて、宮ノ内さん、その節はありがとうございました。 ![]() お連れの方は79歳だそうで、70歳を過ぎても山歩きを楽しまれるなんて 素晴らしいな〜と思いました。お2人に負けないようにわたし達もがんばらないと♪ |
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3.白鳥温泉下湯 (p.m 1:50着〜p.m 2:55出発) | |
![]() へ行きました。高千穂河原から県道1号線を経て、県道30号 線をえびの方面へ。今回は上湯に入りたかったのですが、残 念、開いていなかったので前回同様下湯に入りました。 まずはお食事処で腹ごしらえ。とみしは唐揚げ定食、かねし は地鶏蕎麦をいただきました。田舎風のお蕎麦に鶏のお出汁 が染みて美味♪ それから少し白みがかったお湯にゆったり 浸かり山歩きの疲れを癒しました。極楽〜。 【お風呂データ】 ・入浴料:大人¥300 ・風呂施設:内湯、露天男女各1。蒸し風呂有。 ・その他施設:売店、食事処、宿泊施設。駐車場に足湯有。 すみません、写真撮り忘れたので画像は前回のです。 ![]() |
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4.帰路 (p.m 5:30 八女IC着) | |
汗をさっぱり流したところで帰路につきます。高速代を節約するのと、1度国道221号線にかかる2つのルー プ橋(えびのループ橋&人吉ループ橋)を通ってみたかったのとで、九州道には人吉IC(pm3:50)から乗りま した。(笑) 車の流れは順調で、pm5:30には八女ICに到着。pm6:30、無事自宅に帰り着きました。 |
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< 3日目おさらい > |
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![]() 今回のドライブルートはこちら。→ ※かねしお手製の簡略Mapです。お出かけの際はちゃんとした 地図でご確認下さい。 ・ 高千穂河原へと続く県道480号線、104号線は木々のトンネルが 美しい道路です。シカさんが出没するので走行注意。 ・ 高千穂峰への玄関口・高千穂河原ビジターセンター、駐車料金は 一般車で410円。 ・ 高千穂峰への登山ルート・高千穂河原コースは最も一般的ですが、 お鉢の火口縁(馬の背)は道幅が狭いため、悪天候時の通行は 危険です。 ・ 2日目に訪れた霧島東神社からも高千穂峰へ登ることができます。 しかし、宮ノ内さん曰く「最もキツイコース。しかもこの時期はヤマヒル が出て厄介。」だそうです。(汗) ・ 2つのループ橋がある国道221号線。えびの側がえびのループ橋、 人吉側が人吉ループ橋です。えびのループからは霧島連山がきれい に見えました♪ 途中に展望台があるといいのにな。 |
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*かねしの独り言* 日本神話の舞台を巡り、最後天孫降臨の山・高千穂峰登山で締めるなんて、最高の旅だったんで ないかい? これも宮ノ内さんのお陰だよなぁ。「たまには、こんなジジィと登るのもいいでしょ?」なんて おっしゃってたけど、とんでもない! これまで自己流で登っていたわたしらにとっては本当いい勉強に なったよ。また霧島でお会いできるといいな〜。 それにしても今回は人との出会いに恵まれた旅だったな。宮崎県庁舎の守衛さんに、霧島岑神社の 宮司さん。とても親切にしてくださって、やさしさが心に染みました。ありがとうございます。 心がふんわり温まった宮崎・日本神話の旅でした。 |
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Photo:とみし(一部かねし) 文 :かねし |